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2023年 4月 22日 早稲田大学の影・西早稲田キャンパス

『光が多いところでは、影も強くなる』― ゲーテ

皆さんはこの格言をご存じだろうか。光があるところには影があり、光が強ければ強いほど影は濃くなる。

これはこの世界の何処に居ようと普遍の原理であり、それは早稲田大学においても勿論例外ではない。煌びやかな本キャン・文キャンの影となっているのが、早稲田大学の理系生徒が通う西早稲田キャンパス(通称リコキャン)である。

初めに、西早稲田の名前を聞いたことがある人がこの文章を読んでいる中で何人居るだろうか。この認知度の低さが西早稲田が影たる所以である。早稲田大学を第一志望として目指す人は総じて(さすがに言い過ぎたかもしれないがほとんどは)文系である。つまり、リコキャンなど受験生の眼中に無いのだ。早稲田大学の理工学部を受ける学生は国公立が第一志望の人が大半なので、リコキャンの事をあまり知らない人が多いのではないか。リコキャンに通う私としては心外であり、もっと多くの高校生に知ってもらいたいところだ。

無論認知度の低さだけで無く、その実態も影を多く含んでいる。その代表として挙げられるのがキャンパスの見た目と理系特有のキャンパスライフだ。まずキャンパスの見た目だが、酷似している施設が存在する。工場だ。早稲田の建物と言えば大隈講堂(かの有名な時計台)や3号館(政治経済学部の小綺麗で洒落た棟)であるが、その影としてひっそり佇む工場こそリコキャンである。ちなみに工場に似ているだけで汚い訳では無い。次に早稲田理工の学生のキャンパスライフであるが、勉強で忙しく羽を伸ばして遊ぶ暇は少ない(遊べないほどでは無い)。その忙しさからかリコキャンにいる学生と文系の学生は目の輝きが違う。リコキャンは学生の瞳にすらも影を宿しているのである。

私も早稲田の「影」として学生生活に励んでいこうと思う。これを読んでいる理系生徒はぜひ早稲田大学の理工系学部を目指して欲しい。

 

担任助手2年 小山