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2023年 11月 29日 理系の研究室ってこんな感じ

こんにちは!藤沢校担任助手の山本です。

最近かなり寒くなってきましたね。なのであったかい服装で家を出るのですが、駅から大学までの道のりが長すぎて歩いている間に汗だくになります。

誰かちょうどいい服装を教えてください。

私は今大学4年生で大学卒業に向けて卒業研究を行っています。卒論が間に合うかわからなくてかなりアセアセしている状況です。

ということで今日は理系の研究室ってどんな感じなのか、私が研究している内容について説明していきたいと思います!

専門的ではありますがそんなに難しくはないので興味がある人はぜひ読んでいってください!

①そもそも研究室ってどんな感じ?

大学によって様々だと思いますが大体どの大学でも4年になったときに研究室に配属されます。

各学部学科にいろいろな分野を専門として研究している教授がいるので、自分が専門としたい分野を選び、その教授を選んで一緒に研究を進めていきます。(倍率が高い研究室はそれまでの成績やテストの結果などで選ばれます)

一緒に研究を進めていくといっても形は多種多様です。

教授から研究内容を与えられる、自分でテーマを決めて教授にはサポートしてもらう、研究室内でグループに分かれて各グループごとに研究を進めていく、国や企業と共同研究を行う、etc…

また、普段の活動内容も研究室によって違います。

完全に自主性に任せてたまに進捗を確認する教授、研究室に来なければいけない時間(コアタイムという)を定めて研究を行う教授、定期的にミーティングを行いそこで進捗を確認する教授、etc…

本当に様々ですね。また、似たような系統の研究室でも教授のタイプなどでもだいぶ変わってきます。

研究室配属されるギリギリに考え始めるのではなく、大学に入ってから興味を持つ分野を探してみたり、研究室の情報を集めることがとても重要ですね。

ちなみに僕は横浜国立大学の情報系の学科に通っており、セキュリティの研究をしています。

②セキュリティ分野って何するの?

みなさんセキュリティという言葉を聞いたら何を思い浮かべますか?

ハッカー・ネットワーク犯罪のイラスト(セキュリティー) | かわいいフリー素材集 いらすとや指紋認証のイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや

サイバーセキュリティやハッカーみたいな話でしょうか。それとももっと身近な話でいえば指紋認証や顔認証、クラウド上のアカウントの保護などでしょうか。

多分この辺りを思い浮かべる人が多いのではないかなと思います。

このように一言でセキュリティと言っても色々な種類があります。その全てを説明しているととても長くなってしまうので、今回は僕が専門として研究している計測セキュリティの分野についてお話します。

計測セキュリティとは計測機器が何か外界の情報を計測しようとしているときにおけるセキュリティになります。

最近では様々な機器がセンサを用いて外界の情報を取得しており、その情報をもとに機器が作動しています。

このセンサの機能を何らかの形で妨害されたりすると、機器の誤作動が誘発されてしまいます。

それを防ぐための計測セキュリティと言ったところになります。

ここで私はLiDARというセンサに対する計測セキュリティの研究を行っています。これについては次の章でお話しします。

 

③僕の実際の研究内容

まずLiDAR(Light Detection And Ranging)についての説明をします。

LiDARは、一般的に赤外光を用いて距離情報を取得するセンサのことを指します。LiDARは様々な場面で実用化されており、例えば自動運転の目となるセンサや人や車の入退出管理などに使われたりしています。

自動運転の場合は前の車や歩行者、障害物との距離を計算してぶつからないように安全に運転を行います。入退出管理では集まった距離情報の集合をもとに人や車と検知してその対象物がどのくらい入退出を行ったかなどを測定します。

ここで、多くのLiDARで距離を取得するために用いられているToF(Time of Flight)方式というものがあります。このToF方式というのは測定対象に向かって赤外光を照射し、対象物から反射してくるまでの時間差を元に距離を測定するというものになります。

イメージはこんな感じです。実際の計算式は以下の通りです。

このLiDARに対して安全性を確保するための研究を実際に行っています。

流れとしては、まずこのLiDARに対してどのような攻撃をされる可能性があるかを想定し、実際にその攻撃の有効性を示します。そして攻撃の有効性が示されればそれに対する対策を考え、実装するという流れになります。

例えばこのLiDARにどのような攻撃ができると思いますか、、?

いきなり考えるのは難しいですよね。

例えば、赤外線を反射できないような細工をしたら距離情報が取得できなくなってしまいますよね。また、対象のLiDARが使用している赤外光と似た光をLiDARに向けて照射したらどうなると思いますか?どれが反射光かわからなくなってエラーが出そうですよね。

こんな攻撃をしてみているわけです。

さすがに実際の測定結果はここには載せられないので予備実験の結果をお見せします。

例えば反射光のなりすましを行ったらどのような結果が出るかというと、、

上ような物体を測定したいときに、正常に距離情報を取得できるとこのような結果になります。

これは距離に対応して色が変わっています。青くなるほど近くて赤くなるほど遠いです。

これに攻撃を行うと、

真っ黒になりましたね。距離が取得できなくなってエラーが出てしまったということです。

また、赤外光を反射できなくなるような細工をしてみるとどうなるでしょうか。

例えば、赤外光をうまく反射できなくなるフィルムをこのように段ボールに張り付けてみます。

貼り付けていない面を測定したらこのような結果になりました。

赤い四角で囲っているところが段ボールを置いた場所です

次にフィルムを張り付けた面を測定してみると、、、

段ボールがいなくなりましたね。

これはあくまでも予備実験ですが、本実験では人や車に対して同じようなことを行えるのかなど実験しています。

本実験の結果が知りたい人は僕の卒論が完成したらぜひ聞きに来てください!

 

 

なんか授業みたいになってしまいすみません(笑)これから大学へ進む皆さんに研究室がどういうものか少しでも知ってもらえたら幸いです。

まずは自分の夢に向かって頑張れ受験生!

 

担任助手4年山本遊大